2018年2月19日月曜日

スミレ香るシャボン玉・Les bulles d’ Agathe / violette / Maison Francis Kurkdjian



シャボン玉。

友人からの贈り物。

スミレ色、スミレの香り。懐かしい。

子供の頃シャボン玉で遊んでいた。

何故だかわからないけれど、スミレの匂いにはいつも懐かしさを感じる。

俳句で『シャボン玉』は春の季語だという。




J'ai une bulle de savonLes bulles d Agathe

Un cadeau d'une amie.

Couleur violette, odeur de violet. C'est nostalgique. 

Je jouais avec des bulles de savon quand j'étais enfant. 

Je ne sais pas pourquoi, mais 

je me sens toujours nostalgique à cause de l'odeur de violette.

En haïku, on dit que ce 《シャボン玉/bulle de savonest mot

de saison pour le printemps.


Les bulles d Agathe / violette / Maison Francis Kurkdjian

https://www.franciskurkdjian.com/les-bulles-d-agathe.html

あのフレグランスメゾンが

こんなにも親しみやすい、香りのアイテムを提供していたとは。



なぜスミレの香りに懐かしさとともに愛着を感じるのだろうか。

南仏のスミレの産地に育ったわけでもないのに。

奥ゆかしく、なめらかな植物の肉感的な息遣いを感じる。

私自身が生まれる前から引き継がれていた記憶かもしれない。

好きなフレグランスにはスミレの香りがつかわれていることもよくある。

http://sawaroma.blogspot.jp/2018/01/la-violette.html



南仏のこちらの地域では今週末にスミレ祭りが開催。

http://tourrettessurloup.com/event/autour-de-violette-24-25-fevrier-2018/

2月最後の週末、晴れたらこのシャボン玉でスミレ祭りの気分を感じてみたい。



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年2月15日木曜日

History was his story ・『ベロニカとの記憶』(The Sense of an Ending)



イギリス映画を観たいと思っていた矢先、この映画のタイトルと原作小説のタイトル《The Sense of an ending 》に目が留まった。記憶、感覚、エンディング。どうやら初恋の記憶が鍵らしい。出演者には謎めいた眼差しが印象的なシャーロット・ランプリングもいる。予告編を観た。魅力的なイギリスの街並み、過去と現在の重なり。謎の手がかりとなるのは手紙。





映画パンフレットより



映画『ベロニカとの手紙』公式サイト

http://longride.jp/veronica/

120より全国公開


私は原作を読んではいない。映画は予め用意されたストーリーも重要かもしれないが、目と耳とで同時に感受できる映像独自の力のほうが大きい。ストーリーは映画を鑑賞した人が頭の中で再構成するものなのだから。見えている映像、聞こえる音声は、その映画が語る事実であり、主人公の頭の中で作られた彼の過去という歴史でもあった。さらにこの映画作品を観た人がそれぞれの物語を想像したり解釈したりする。



この映画では謎が提示されながら、最後まで全ては明らかにならない。生きている人間は死んでしまった人間の気持ちを確かめることができないように。たとえ生きているとしても人は本心の全てをそう簡単に他人には伝えないだろう。表情や行動、態度から想像力や憶測で様々な解釈は可能だ。しかし真実は謎のまま。仮に生き残った人間を「勝者」と呼ぶならば、過去を綴る歴史は常に勝者の物語である。



映画パンフレットより


映画観賞直後の私は、主人公である男性の視点から謎の答えを考え、想像した。しかし翌日、このシャーロット・ランプリング扮するベロニカの瞳と声を思い起こしつつ、彼女の視点から想像した。2種類の物語は全く違う。ベロニカの母、主人公の友人、それぞれの物語があるはずだ。人が分かり合うためにはやはり、傷つくことを恐れずに言葉を交わし続けなければならない。ふと考える。「あの人」と最後に交わした言葉は何だったろうか。




映画チラシより


断片の印象より

若かりし英国人の2人がぎこちないフランス語で会話するシーンは素敵だった。

主人公が40年前の学友2人と再会時、皆体型も髪型も大きく変貌しているというのに、互いに「変わらないなあ」と笑う。こうした関係性は宝物だと感じて心が温かくなる。



東京にて、sawaroma より。



2018年2月14日水曜日

香水瓶のシルエット・MODERN PRINCESS/LANVIN


春色の液体。ドレスの形。

愛らしいボトルです。

朝の光の中に置いてみました。

影がドレスのシルエットさながらに。

フルーティーフローラルの香り。

初めて香水を使ってみようと思う若い女性の

お気に入りになるかもしれません。




Liquide de couleur de printemps. 

Forme de robe. Ce flacon est adorable. 

je le mets dans la lumière du matin.

Son ombre ressemblait à la silhouette d'une robe.

Le parfum est floral fruité. Il peut être apprécié par les jeunes femmes qui essaient d'utiliser le parfum pour la première fois.


MODERN PRINCESSLANVIN

http://www.lanvinparfums.com/fr/modern-princess

Modern Princess/Lanvin・自由な心の冒険者たちへ

2016,10,2sawaroma 

http://sawaroma.blogspot.jp/2016/10/modern-princesslinvin.html




モダン プリンセス。具体的かつ直接的な名の香水は、その表面的な意味合いではわかりやすさとともに親しみやすさという良い点があるのだと解釈。私は、モダン、という言葉を深く考えてみました。お伽話の中のプリンセスではないのです。モダン、現代。自由に生きる女性。プリンセスのような愛らしさはそのままに。必ずしも目に見える衣装がプリンセスドレスではなくてもいいのです。


春先のやわらいできた空気を感じる今頃の季節。1人だけで自由な時間を過ごすときに周囲に香らせています。暫し梅見の気分にも浸ることができました。




Modern Princess de Lanvin devient une Eau Sensuelle

8 février 2018 Prime Beauté 

http://www.prime-beaute.com/modern-princess-eau-sensuelle-lanvin/2018




シルバーのボトルネック、淡いピーチカラーの新タイプが今年デビューのようです。

En 2018, Lanvin présente sa nouvelle création : Modern Princess Eau Sensuelle.



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



2018年2月12日月曜日

カルダモン香るSemla・春を待つ北欧のお菓子


スウェーデンの伝統菓子、セムラ。

カルダモン香るほんのり甘いパンに

マジパンとクリームがサンドされています。




Semla, spécialité suédoise est une brioche 

aromatisée à la cardamome , et dedans 

fourrée à la pâte damande et à la crème .



写真は、FIKAFABRIKEN/豪徳寺 さんの2月限定品。

フルタヨウコさんの著書『北欧のおいしいスープ』p116にも

セムラの作り方が記されています。

しっとりしたパンはうっすら香るカルダモンの後味が楽しくて。

甘さよりも上品な香りが魅力。ふわふわの生クリームを味わってから

アーモンドの風味豊かな甘いマジパンが中から現れるのも嬉しいです。

まだまだ寒さ厳しい季節に特に有り難いお菓子です。




『北欧のおいしいスープ』フルタ ヨウコ著について記した記事

http://sawaroma.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html

http://sawaroma.blogspot.jp/2014/10/aujourd-est-comment-delicieuse-soupe-de.html


FIKAFABRIKEN/豪徳寺 さん紹介記事

http://sawaroma.blogspot.jp/2017/08/fikafabriken.html






『北欧のおいしいスープ』p112〜113。

右ページがフルタヨウコさんによるセムラ。


Cardamome・改めて、カルダモンの魅力。」

http://sawaroma.blogspot.jp/2014/11/cardamome.html




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



2018年2月8日木曜日

深紅のボトルは密かに煌めく花の香り・MAGNOLIA SENSUEL



Le flacon de rouge pourpre.

La couleur qui me fait sentir la profondeur que je veux regarder pour toujours. 

Je pense que c'est l'impression de Magnolia elle-même qui scintille doucement un parfum unique qui est inoubliable et magnifique.





SPLENDIDA BVLGARI MAGNOLIA SENSUEL Eau de parfum

sortira le 14 février au Japon. 


パープルレッドのボトルカラー。

奥行きを感じさせるその色はいつまでも眺めていたくなる。

忘れ難い見事な独特の香りをきらめかせるマグノリアの印象そのもの。

鮮やかに力強く咲き誇るマグノリアの永遠の美の瞬間をとらえた香り。

214日デビュー。






微粒子のきらめき、とでも言いたくなる静かな透明感。

いつしか皮膚に馴染み優美な動きが導かれる。

囁くように、時々はっとするような華やかさが一瞬きらめく。

極上の着心地のドレスを纏っているような。

じっとしていればほとんど気付かないほど

皮膚と衣服の間に漂っている。この密やかさ。

一期一会の香り方に新しい時間が開かれる。

空に向かいゆっくりと花びらを拡げて輝くマグノリアのように。



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年2月6日火曜日

芳醇スープ・果物料理・ジャム… 〜 フルタヨウコさんの著書より



寒い夜。フルタヨウコさんの著書を開く。彼女の手による香り高い料理の数々を回想しながら、この本のレシピを参考にスパイスの効いた一品で心を温める。もうあの笑顔に会えないのかと思うと悲しくてたまらないが、彼女の遺してくれた素晴らしい著書や料理を改めてより多くの人たちに伝えたいと思う。

I heard  the author of this book passed away 2 days ago. Very sad.  Delicious dishes produced by her, especially a bergamot peel jam…I will not forget. This book is my treasure.

http://sawaroma.blogspot.jp/2014/10/aujourd-est-comment-delicieuse-soupe-de.html





『北欧のおいしいスープ』を読むと、ローリエやタイム、ディルなどのハーブや、黒胡椒、ピンクペッパーのスープへの活かし方もよくわかる。お菓子ではカルダモンやシナモン、クローブの使い方。私にピンクペッパーの素晴らしさを教えてくれたのも彼女だった…「チョコレートにもよく合うの。チョコケーキの上にひねるように散らしてみて、美味しいから」と。



こちらは果物料理の本。「ヨーロッパでは果物は普通に料理に使われているのだから、この香りも酸味ももっと活用して欲しい!」との想いが実現した一冊。




http://sawaroma.blogspot.jp/2013/04/blog-post_25.html




7年前の今頃、波多野光さんの植物画展が開催されていた西荻窪のギャラリーでいただいたフルタヨウコさんお手製『和風お魚セット』。さつまいもにほのかな柚子の香り、蕪に桜の塩漬け、イワシの梅煮。春の「気配」を堪能。デザートのチョコレートムースにも赤いピンクペッパーと桜の塩漬け。きりりと甘みが引き締まって本当に美味しかった。ハーブティーはフルタさんのパリ土産。




http://sawaroma.blogspot.jp/2011/02/blog-post_13.html



そしてジャム。いつの頃からか私は心の中で彼女を『ジャム名人』と呼んでいた。4年前に初めていただいた国産ベルガモット果皮使用のジャムは本当に芳醇でフレッシュだった。




http://sawaroma.blogspot.jp/2014/03/blog-post_28.html



改めて、彼女自身の表現によるプロフィールが記されたページを何度も読む。




フルタヨウコさん。

その創造に満ちた豊かな人生に関わらせていただいたことを心から有り難く思う。



東京にて、sawaroma より。



2018年2月5日月曜日

不等辺四角形とニュアンスカラー・《pico》by Shiseido



The balance of the trapezium shakes like a mobile.

Original gift wrapping of picoby Shiseido.

http://www.shiseido.co.jp/gb/makeup/pico/#sectionLimited

picois a brand presents small sized lipsticks and nail-polishes whose colors of Japanese seasonal sweets.





モビールのように揺れる、不等辺四角形のバランス。

資生堂『ピコ』オリジナルギフトラッピング。

http://www.shiseido.co.jp/gb/makeup/pico/#sectionLimited

『ピコ』は、スモールサイズの口紅とネイルのブランド。カラーは季節の和菓子色。





絶妙なニュアンスカラー豊富な和菓子をテーマにしているのは素晴らしいと思います。ちょうど先月末、某美大デザイン学部の卒業制作展でスイーツ(洋菓子)をテーマカラーにしたネイルシリーズの提案を観て、視点は面白いのに暖色系に偏りがちで今ひとつ、と感じていたタイミング。今回の資生堂『ピコ』は若年層向けということではありますが、それは色々な色を少量で試せる優しさ、と捉えました。1シーズン使い切りサイズ。お気に入りの香りと色との記憶がより豊かになりそうです。



東京にて、sawaroma より。

…written by SAWAROMA at Tokyo.



2018年2月1日木曜日

春を囁く花の香り・DAPHNE FLOWER par ANTICA FARMACISTA


2月が始まります。もうひと月も経つと……

春の訪れを囁くように香り始める一つの花を想像。その名は沈丁花。

清々しく、華やかで、スパイシーな甘さを持つ香り。

『アンティカ ファルマシスタ』はこれを再現。

この香りを人工的に再現するのに7年必要でした。

新しいルームフレグランスの名前は『ダフネ フラワー』。

日本では3月15日デビューです。


Février commence. Après un mois de plus……, 

j'imagine une fleur qui commencent à exhaler un parfum 

comme si elle chuchotait l'arrivée du printemps. 

Le nom de cette fleur est Daphné odora

Son parfum complexe est frais, magnifique, et a une douceur épicée . 

ANTICA FARMACISTA la reproduit .  

Il a fallu 7 ans pour reproduire artificiellement le parfum. 

Le nouveau parfum d'ambiance qui sappelleDAPHNE FLOWER

Il sera en vente le 15 mars au Japon.








http://www.anticafarmacista.jp

写真提供: 株式会社 大同

Photos fournies par DAIDO CO.,LTD.




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



付記として

201132日のsawaroma 記事を以下に再掲します。


『沈丁花・春を囁く花の香り』


いつ頃からこの花を意識したのか記憶は定かではありません一つ言えることは、私はこの花を名前よりも先に、香りで知っていたということ。その姿が見える前に、その香りで人を振り返らせるであろう花です。


毎年、梅から少し遅れて蕾から花へ。梅が春告花であるならば、沈丁花は春を囁く花と呼びたい。密やかにすこしずつ、この植物は蕾を膨らませ、花開き、寒い冬を乗り越えてきた命に染み入るような香りで春を囁くのです。


お香で名高い沈香の香りと、丁子(クローブ)が名前の由来のようですが、丁子に関しては、香りに由来、という説と、花のつき方の外観が似ているから、という説と二種類あるようです。花は多数の小さな花の集合体なのです。





植物学名(ラテン語)がまたユニーク。音をカタカナ表記すると、ダフネ・オドラ。ダフネとはギリシャ神話中の登場者で、月桂樹となったニンフ(精霊)のこと。オドラとは、香気ある、という意味です。


香りの印象は人それぞれでしょう。私は、和らいできた空気によく映える、凛としたみずみずしい香りであると思います。まだ寒くても確実に春は来ている、とこの時期に囁く花ありとして多くの人に知っていただきたいと思います。


この花の香りを冒頭で讃えながら始まる名曲として、「春よ、来い」(1994年)

があります。松任谷由実さんの作品です。イントロのピアノの響きはまさに、ひとつひとつの小さな花が香り始める瞬間のようで、心に染み入ります。


桜の季節へ移る前に、沈丁花の写真が撮れたら添えようと思います。



参考文献:

「香りの歳時記」

諸江辰男  

東洋経済新報社