2014年7月23日水曜日

新たな香り講座(PALAIS AROMA SCHOOL)に向けて


このたび
1997年開校以来多くのプロフェッショナルを輩出され続けているPALAIS AROMA SCHOOL (パレアロマスクール) 代表、マレーン・澤田さまよりお声をかけていただき、今秋より新たな香り講座の講師を担当することになりました。

その先行体験ワンデイセミナー
「五感に働きかける香りの力」; 調香クリエイティブセミナー
「香り」から磨き直すクリエイティビティ
〜原点の感覚、嗅覚から自由な発想を掘り起こす〜のご案内は
「パレアロマスクール」WEBサイトトップページ
に記載されています。

おかげさまで3日後の先行セミナーには
すでに定員に近いお申し込みをいただいているようです。
非常に有難く感じるとともに
私のブログでも
この講座の目指すものを少しばかりお伝えしたいと考えました。

キーワードは「美的感受性」。
香りと向き合うことで、あらためて「美」とは何かを自らの感覚に問いかけることから始めます。月並みな既成概念やお墨付きなどは一旦忘れます。

自らの感覚を研ぎ澄まし、外部刺激への「観察」を積み重ねることによって得られる審美眼は本来、人のあらゆる創造活動、表現活動において不可欠です。
このプロセスなしに、イメージは描けません。
香料素材や扱い方の知識ももちろん重要ですが
それを扱う以前に、そうした素材を使って
何を創るのか、何を成すのか。
イメージとビジョンが描けなければ
香りのカタチを創ることには至らないでしょう。

「調香」という言葉から、
すぐに完成されたフレグランスや
なんらかのイメージのカタチをもった香りをつくること、
を想像されるかもしれません。

「調香」は「試し」研究段階の過程であり、
「調合」とは製造段階の作業である。
…『香りの創造』/エドモン・ルドニッカ著 曽田幸雄訳/白水社p69より

イメージのカタチ、というものはヒトの脳が生み出すもの。
膨大な記憶と、常に浴び続けている感覚への刺激から得る情報。
これらから発しうるイメージをいかに組み合わせて
創造への第一歩、着想につなげるか。
私がこれまで大学での講義で実践してきた手法をさらに進化させつつ、香りから美的感受性、イメージクリエイションの第一歩を探る講座にしたいと考えています。

ちょうど今年1月。
「香り」の未来を考える〜 Michel Roudnitska 氏の言葉よりを書きました。この時点で感じた問題意識を、その半年後に実践できる機会に恵まれたご縁を嬉しく思っています。


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