2013年11月23日土曜日

「ロマンティック・バレエ」から見る19世紀


19世紀「ロマンティック・バレエ」時代をテーマにした日本初の展覧会・11/9よりにてご紹介の展覧会拝見。

バレエを通じ
主にフランス19世紀の歴史背景に思いを馳せた時間となりました。

イタリアで生まれ、フランスで開花し、ロシアで成熟したバレエ。
開花期のバレエ、ロマンティック・バレエが成立したと言われるのは
1789年フランス革命後の最も不安定な時代であり
1830年七月革命と1848年二月革命の間約20年間が黄金期。


ロマン主義の形容詞にあたる
ロマンティック(仏語: romantique 英語: romantic)とは
もとは古代ローマのラテン語とラテン語で書かれた書物を表す言葉。
ロマン主義の根底にあるのは
古典主義で軽視されてきた
人間の独自性や感情、民族文化の尊重、自然への共感。
バレエにおいては
夢、幻想、妖精、妖怪といった形でも表現されたり
異国情緒あふれる民族衣装を生かした作品も生まれています。

なるほど
つま先立ちのトゥシューズも
ふわりとしたチュチュも
そうした表現から生まれたものと納得。
この世のものとは思えない妖精のような佇まい。

ロマン主義文学、美術、音楽が開花した19世紀とは
フランス革命、イギリスの産業革命といった
人間社会や技術そのものが旧来とは一変した時代。
社会が大きく変わるとき
新しい芸術が生まれ…
結果として
バレエもその影響を大きく受けています。
ひとつひとつの版画をながめながら
私の場合は
まずはその衣装からそうした背景を感じました。

印象的な版画4枚のポストカード。


右上は、カルロッタ・グリジによる『ジゼル』。
左上は、わずか数回しか上演が実現しなかったという
4大スターによる『パ・ド・カトル』。
左下は、マリー・タリオーニによる『ラ・シルフィード』。
いずれも幻想的な妖精の世界。
一方、右下は
『松葉杖の悪魔』の中で「カチュチャ」を踊るファニー・エルスラー。
情熱的で地上的、官能的な踊り手で
マリー・タリオーニと人気を二分したそうです。
会場では、このファニー・エルスラーの着ている
衣装が再現されたドレスも展示。
赤系と黒の組合せは異国情緒を感じさせます。

本日は、展覧会監修者であり舞踊研究家の芳賀直子さんによる
興味深いエピソードたっぷりのギャラリートークをききながら
作品鑑賞を楽しむことができました。
12/7も同時刻に芳賀さんのトークを聴くことができます。
お話を聴くと鑑賞が何倍も楽しくなるでしょう。

鑑賞されている方々からふわりフワリと様々な香りが立ち…
その中にはあの、バレエから誕生したブランド、
レペットのフレグランスも感じられ…
優雅なひと時でした。



参考文献
展覧会図録
ロマンティック・バレエの世界 妖精になったバレリーナ
編集・発行 株式会社ニュー・オータニ ニューオータニ美術館



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