2013年8月3日土曜日

調香師の言葉より・アクア アレゴリアに込められた想い

2003年3月、
フランスの老舗香水ブランド「ゲラン」の4代目調香師である
ジャン-ポール・ゲラン氏来日講演のメモを記録した手帳は
私の宝物の一つ。

彼によるアクア・アレゴリアシリーズは1999年から発売されており
このシリーズに込めた想いを彼自身が語った時の私メモには
* 〜*のように記されています。
話されるフランス語を断片的に聴き取ったので
今読むと詩のよう。


アクア アレゴリアム
好きな花
好きな庭

に敬意を表して調香
1999年
5つの香り
天然の素材への情熱、庭への想いを込めて
美しい自然
ほんとうの美



さて、アクア アレゴリアム。
「アクア」は水。
どうもラテン語が語源のよう。
「アレゴリアム」とは実はギリシャ語。
現代美術用語辞典で見つけました。
抽象的な概念や思想を、具体的形象によって暗示する表現方法である、というような解釈が長々と記されています。

1999年発売の5作のうち2作をご紹介します。

まず
Pamplelune(パンプルリューヌ)は
グレープフルーツをはじめとするみずみずしいシトラスの明るさが
ネロリやカシス、ベースのパチュリやバニラとともに柔らかく表現され
初めてフレグランスを手にする年頃はもちろん
幅広い年代に愛される普遍性を持っていると感じます。
昨日ちょうど16才の女性に進呈。
気に入って頂けたようで嬉しく思います。

もうひとつ、
Herba Fresca(エルバ フレスカ)は
ベストセラーになったそうですが
フレッシュな活力漲る青葉の中にひんやりと香るミントが
まさにアロマティックなハーブの息吹そのもの。
そのような第一印象から
時間とともに拡がるロマンティックなニュアンスには
性別年齢に関係なく魅きつけられそう。

2作とも、時を選ばない香りではありますが
特に今の季節、日本の方にも喜ばれそうなタイプです。


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