2013年7月20日土曜日

香る心・手で書く文字から


書家 前田遥水さんのWebサイト を訪ねました。

ちょうど暑中御見舞のご挨拶をと
かれこれ10年以上のご縁をいただいている前田さんへ
葉書に私の自筆で言葉をと思っているところでした。

トップページの前田さんのお言葉が何度読んでも印象に残ります。
「」に引用させていただきます。

「長い年月をかけて培われた日本の伝統芸術である、書道の表現を学ぶことは、ただ単に美しい字が書けるようになるだけではなく、人間関係の信頼性を築いてくれる糧となり、人生を豊かにすることにもつながっていくと言えるでしょう。」

ちょうど
大切に築いてきたご縁のある方々に
一枚一枚
手書きで夏のご挨拶を書いていた私には
響きます。

どんなにメールやSNSが主流になっても
手書きの文字で伝えたい気持ちは
私には子供の頃から変わらずあります。
その手書きの手紙だけで
長い期間ご縁をいただいている方々も
いらっしゃいます。

最近では
香りやフランス語の講義で学生に毎回配布するプリントも
あえて私の手書きでつくるようになりました。
デジタルにはできない有機的な行間、文字のかたち、大小…
これらから少しでも読む人に、文字から感じてもらうことを
多くしたいという思いからそうしました。

私にとって、文字は記号であり、暗号であり、絵でもあります。
一つひとつは決まった音を示す記号でしかないかもしれません。
でもどんなペンを使い
どんな線で書くか
どんな紙に書くかによって
私の気持ちの香り方は違います。
全体として書かれた文字が、一つの絵のように見えます。
その「絵」の記憶を心に刻みながら
伝えたい人へ。

これからも
文字を書くよろこびを
大切にしたいと思います。


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