2011年10月23日日曜日

"15.0%"から見直してみたアイスクリームの歴史

「待っていました!」と思うモノの登場から、改めてそのモノの意味やそのモノにまつわる歴史や背景などの情報価値を見直す機会を得ることがあります。そして。そうした機会を提供してくれる人こそデザイナー、と常々思っています。

知人の寺田尚樹さんは、建築家でありプロダクトデザイナー。料理をすることが好きであり、食へのこだわりも味へのこだわりもひときわ高い彼によって今夏発表されたアイスクリームスプーン、「15.0% 」には大いに感動。


乳固形分15.0%以上というのがアイスクリームという呼称の条件。こうしたアイスクリームを美味しく食べたいとき、私にはこんな悩み事がありました。

1,固さによっては力をかけないと理想の状態で口に運ぶことができない。
2,1のためにティースプーンではグリップが薄すぎ長すぎ、手が痛くなる。
3,そうこうしているうちに変な具合に溶けはじめてしまう。

アイスクリーム専用のスプーンというものが無いならば、とお店でもらう木サジやプラスティックのスプーンを使ってみるとますます上手くすくえないだけでなく、木サジなどに至っては木の匂いがアイスクリームフレーバーの繊細な芳香を邪魔してしまい残念。

寺田さん発案の"15.0%" は、そんな悩み事を解決してくれました。
01vanila のスプーンは先端がタマゴ型のスタンダードタイプ。



アルミの光沢もアイスクリームの高級感にピッタリ。寺田さんのデザインを形にできた背景には富山県高岡市のアルミ鋳物&研磨技術がありました。

そもそもこんな美味しいものは、「いつ、どこで誰が思いついたのだろう」と調べてみたら面白いのです。嗜好品としての発祥は紀元前、ローマのジュリアス・シーザーに遡るのでした。シーザーに続きネロ皇帝…そしてアイスクリームの美味しさをフランスに伝えたのはやはりカトリーヌ・ド・メディチ。イタリアだけでなく、イスラム圏においても生まれていた背景がありました。
「アイスクリームの歴史と背景」/社団法人日本アイスクリーム協会 には実に興味深いアイスクリームの歴史が綴られています。




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