2011年4月17日日曜日

イディールのボトル・記憶に残る曲線美

身近に「車はシトロエンが好き」という人物がいます。彼から昨日見せられたミラノサローネ2011に出展のシトロエンプロトタイプ画像に一瞬、目を奪われました。UFOというタイトルも不要な位の存在感。この曲線のタッチ、どこかで見たことが…と思っていたらデザイナー名を知って腑に落ちました。

オラ・イト。2009年秋に日本でも発売されたゲランのフレグランス、イディール(IDYLLE)のボトルデザイナー。

何ともロマンティックな香りでした。絶妙なタイミングで陥る恋とはこういう気分かもしれませんね。想像力で脚色された実像と自分との空間に漂う空気が一瞬変わり、忘れられない記憶となる…あるいは心に秘めていた想い人から花束を差し出されたときの戸惑うような嬉しさ。そういうとき、女性は花のように光り輝くのではないかと思うのですが、まさにそんな女性を私もすぐにイメージしました。当時の大学での香水鑑賞会でも20代前半の女性たちに、改めて女性美を感じたと好評だったことを憶えています。

"IDYLLE"とは「純愛、ほのかな恋」を表すフランス語。
神話の中で、幽閉された美しいダナエを愛したゼウスが黄金の雨に姿を変えて
忍び込み、その雨を受けた彼女は受胎する…そんなエピソードにインスパイアされたというこのフレグランスは、恋する全ての女性に捧げられています。さて、そのボトル。黄金の雨の雫のようでもあり、喜びを映す女性の涙のようでもあります。流れるような曲線、そのものが女性を表現しているかのようですね。









どう見えるかなんて自由です。でもこのボトルは、初めて見たときから私には忘れられないフォルムとなり、繊細なラブストーリーを予感させる香りの一つのアイコンとして記憶されています。その証拠に入手直後に上記のように撮影してしまったのですから。

デザイナー、オラ・イトのWebサイトはこちら


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