2010年12月10日金曜日

ブレイクタイムの香り

9月からフランス語の講義を担当することになり、昨日で11回目が終了。ファッションを専門に学ぶ若い人たちに、この言語と背景の文化に少しでも興味を持ってもらいたいという気持ちで毎回取り組んでいます。

新しいことを学ぶというのは、慣れない考え方に挑むことでもあり、ちょっとしたことで挫折感を感じやすい危険性もあります。特にフランス語の場合、日本語とも英語とも異なる独特の発音、性別のある名詞、動詞の多彩な活用など…。
いかに「聴く」「音読」「書く」「話す」の要素をまんべんなく取り入れてもこれらは視覚・聴覚メイン。そこで脳のリフレッシュをと考えました。90分のうちのほんの数分。香りのブレイクタイムを設けたのです。第2回目から昨日までの10回のブレイクタイムで紹介した香りは以下の通り。精油の場合は強い香りゆえ、原液ではなく予め移り香の状態の紙で渡すこともありました。

レモン精油
ライム精油
グレープフルーツ精油
オレンジ・スイート精油
ベルガモット精油
マンダリン精油
ローズオットー精油
ファッションブランド、アン・フォンテーヌのルームフレグランス
ヴォヤージュ ド エルメス(エルメスのフレグランス)
オードモワゼル(ジバンシーのフレグランス)

香りの感想を言葉で無理に求めたりせず、彼らの正直な反応を観察しました。レモンやライムのときは、ぱっと花が咲いたように笑顔がいくつもみられました。目が覚めたという表情も。ベルガモット、マンダリン、ローズオットーのときは、目を閉じてうっとりと香りに浸っている顔も見られました。フレグランスのときは言葉に出して「素敵…」や「いい香り…」などの呟きも。

個人の好みはさまざまですが、講義後に質問とともに、香りのコメントを自ら告げにきてくれた例も多く、なんとなく刺激になっているのかもしれません。
視覚・聴覚とは異なる嗅覚刺激は、それだけでもリフレッシュになるようです。
緊張した脳の回路を解きほぐし、過ごしたその時間自体をポジティブな記憶としてとどめていけるなら、香りのブレイクタイムも価値ありです。





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